シリーズ【ラフを作ろう!】①題材をみつけよう

前回までは、このブログ自体の説明など、前段階でした。今回からいよいよ本題に移っていきます。

最初の内容は、ラフ本(ダミー本)ってどういう手順で作るのかを、シリーズ6回に分けて書いていきます。

  この記事では↓この内容について触れています

ラフ本(以下ラフとします)とは、実際の絵本と同じように絵とテキスト(文)をかいたページを、絵本と同じように綴じたもの(糊とかホッチキスでOK)です。簡易本なので、実際の絵本のように画材で色をつけたりとかする必要はありません。

コピー用紙だとか、そういうペラペラの紙で、完成はこんな流れになる予定ですというのが感じられるものにして、えほん塾ではその作って持っていったラフを元に、どうすればより良くなるか、講評・アドバイスをもらいます。

絵本を学びにいくにしろ、自分1人で作ってコンペに出すにせよ、作家となって作品を作るでも、まずはこれがありきで、誰しもが避けて通れない、基本にして最大かもしれない難所です。

まず、ここのやり方が分からないことには何も始まりませんので。

ここで一つ前置きしておかなければいけないことは、このシリーズのラフの作り方は、主に ストーリー絵本をつくる時の方法 であるということです。

絵本には様々なジャンルがあり、そのジャンルによって作り方が変わってきます。ですが、そもそも絵本の大半を占めているジャンルが、ストーリーのある絵本なので、このラフ作りシリーズのプロセスは多くの絵本作品に対して使えると思います。

各ジャンルは、完全な定義や名称の固定があるわけではないのですが前回のブログで紹介しました、小野明さんの本で16ジャンルに分けられていたものを使わせていただき、この記事の最後に載せておきますので、ここでの細かい説明は省略します。

 

題材をみつける

まずは、何をかくかを決めなくてはいけません。

当たり前なのですが(これが当たり前でないことも多々あるのですが)題材は 興味を持ったこと、心動かされたこと、好きなこと、感動したこと、 など、まず 自分の心を振動させたことのある物事 が、いいです。

あとは、ここがすごいポイントですが、楽しかったことや嬉しかったことや好きなことなどポジティブ、明るい感情だけでなく、悲しかったこと、辛かったことなどネガティブなことも題材になり得ます。

ようは、自分は何にこころが振れたのか?が、題材選びには大切なのです。

じゃないと、本という、間接的なものを使い、しかも誰か知らない人に何かを伝えるなんて、無理です。

◆心を触れさせたものを思い出す、みつける◆

自分の中にあるものを引っ張り出してくる方法と、自分の外にあることを拾ってくる方法があります。

-自分の中にあるものを引っ張り出してくる方法-

自分の中にあるものというのは、自分の趣味とか、家族同然であるペットのこととかでもいいですし、自分の子どもの日常の様子から作品になる場合もあります。

そんな風にまずは自分のこと、身の回りのこと、今までの経験体験など当たり前になっているかもしれないことをもう一度、引っ張りだしてきて見つめ直すこと が、【自分の中にあるものを引っ張り出してくる方法】です。

これはすごく基本ですが、すごく効果的な方法です。

同じことに遭遇したとしても、同じように感じて、同じように心に残る人がいるわけでないですし、自分自身から出てくるものというのは、それだけ人に伝える強さがあります。

ラフづくりに馴染みのない方、まだあまり作ったことない方は、まずこの方法で題材を選ぶのがとっつきやすく、かきやすいと思います。

 

-自分の外にあることを拾ってくる方法-

自分の外にあることを拾ってくるというのは、つまり自分が直接関わっていない事象を題材にする、ということです。

外を散歩していて面白いものを見つけたとか、何か気になる行動をしている人を観察して気づいたこととか、自然の移り変わりを見て美しいと思ったとか、自分は事柄の外側からそのことを見つめているのだけど、心動かされた そのことを題材とするものです。

あとは、実際に起こっている出来事だけでなく、こうだったどうだろう・・・?など、イマジネーションから作ることもできます。

この題材選びのいいところは、(見つけてくる視点さえ体得できれば)ネタが枯渇しないということと、扱える内容が幅広くなるので、既出の絵本と被らない作品になるかも、ということです。

自分の中にあることだと、どうしてもそれは同じ人間同士ですし、よほど特殊な体験をしたとかでない限りは、だいたい皆体験してることは同じようなことなので、切り口での違い は出せますが、扱うものとしての違いは難しいです。

 

外から拾ってくる方法は、はい、今からかきましょう といってかけるものではなく、何かの際に気づいたこと、感じたことを書き留めることから始まります。


今回は題材のみつけかたについて書きました。

題材は、1題材1絵本ということもなく、同じ題材で違う切り口でかいていくこともできますので、(例えばネコ作家さんは、基本はネコが題材でも、違う切り口で描かれることで違う印象の絵本になります。)たくさんみつけなくては、ではなく、自然に湧き出る気持ちを大切に、かきたいものをみつけてみましょう。

 

絵本の16ジャンル

小野明さんの絵本の冒険で書かれていたジャンル分けを載せさせていただきます。

1.赤ちゃん絵本

2.物語絵本

3.昔話・民話絵本

4.文芸絵本

5.生活絵本

6.ナンセンス絵本

7.科学絵本

8.写真絵本

9.文字なし絵本

10.言葉の絵本①・・・しりとり、回文、ダジャレ

11.言葉の絵本②・・・オノマトペ、意味不明語

12.探しもの絵本

13.大人絵本

14.パロディ・オマージュ絵本

15.しかけ絵本①・・・あなあき、開き

16.しかけ絵本②・・・鏡など特殊なもの

 

参考文献

今回の参考文献は、絵本とちがう畑からです。

題材をみつける観点は 自分の心を振動させたかどうか と書いていて、そうだ!と思い出した本です。

内容的には、次回以降からの記事で大きく関係してくるかと思いますが、CMプランナーである著者が、30秒という短い時間の中でどうやって印象に残る、人に伝えられるストーリーにしていくかという技術や視点などを書いています。

画面の組み立て方ひとつで印象が変わるということも具体的に書かれていて、それは絵本でも15見開き(もしくは11見開き)の中で、どうやって目的に合うよう効果的に画面を連ねるかという部分では同じで、とても参考になります。

文字量は多くないので読みやすいですし、導入的な感じでこういう考え方があるんだと知る分には丁度いい本だと思います。

 

*最後までご覧いただきありがとうございました*