水曜えほん塾について

このブログのはじめに。」の項目に続き、まずそもそも、私の【絵本】に対してや、【絵本づくりの考え】はどこに根差しているか、ということに触れておかねばなりません。

 

どうやって絵本を学んできた?

◆スタートはトムズボックスワークショップから◆

私は2017年の秋にトムズボックス主催のワークショップという場で、初めて、絵本づくりに触れました。月2回で、半年間くらい学ぶワークショップでした。

 

小学校高学年くらいから、漠然と「いつか絵本づくりをしたい」と、思っていました。

ですが、地元ではそう言った場も、機会もなく、時は過ぎていました。

また、絵本は若いうちにできることじゃない という囚われもありました。

 

2017年の9月、北海道から東京に移住することになり、何か目標をもって過ごさないと なんとなく毎日に追われて惰性で過ごしてしまうのでは・・・と思い、では何しよう?何ができる? 自分に問いました。

そこで、そうだ東京なら、昔やりたいと思っていた絵本学べるんじゃないか と思いました。

ネットで絵本を学べる場を調べていたところ、私が移住する丁度次の月、10月から開講のトムズワークショップという所で受講生を募集している というのを知り、応募しました。 そこが初めての絵本の学びの場です。

トムズボックスのワークショップというのは、フリーの絵本編集者である土井章史さんが行う絵本のワークショップで、ラフ本(作者が完成の絵本をイメージして作る簡易絵本)の講評では主に 絵本のルールに則って作れているか というような観点でお話しくださいました。

絵本について全く無知であった私は、なるほど絵本はこういう仕組みになっているのか ということを学びました。

 ※基本的に絵本のワークショップでは毎回ラフ本(ラフ、ダミー本)と呼ばれる、簡易絵本(実際の絵本と同じページ数、絵本と同じく開くような形で綴じて、各ページは絵と文をつけます)を作って持っていきます。それを元に、どんな風に改善できるかのアドバイスをもらったりします。

◆水曜えほん塾で現在まで◆

その次は2019年8月より、水曜えほん塾という場に通いました。

そこの場については、以前(2020.05.26)、水曜えほん塾が13期生募集の際に、他の絵本作りたい人にも紹介しよう!!という思いで書いた文がありますので、掲載します。

YouTube 絵本編集者の休憩室 では、絵本作家のゲストを呼んで配信されることもあり、絵本が好きな人、絵本をつくりたい人には大変参考になるようなことが沢山話されているので、ぜひご覧になってみてください。

 

水曜えほん塾でのラフの講評は、主にその作品自体のことに焦点が当てられます。

その作家ならではの表現、作品になっているか?そのアイデアのアプローチは、果たしてその方向でいいか?

 

毎回ラフを提出する度に言われた沢山のこと、エッセンス。

受け取ってもすぐに咀嚼することができなかった言葉たちの、アンサーを探したり、どうしたらいいんだろう・・・と沢山迷い

思いつくままにいろんな分野の本を見てみたり、考えたりする中で、私なりのスタイルが形成されていきました。

私の絵本づくりの根幹は、水曜えほん塾を通して学び、考えたことから出来上がっています。

 

絵本・絵本づくりの考え

「絵本とはこういうものである、こういうものが望まれる」という考え。

人によって本当に様々だと思います。絵本に関わる人、編集の人、ギャラリーの人、図書館や本屋さんで児童書を扱う人、子どもがいて絵本を手にする大人の方、幼稚園保育園で働く人・・・・

絵本は、今のところまだ、漫画とか映画とか音楽とかのように、一般の人に広く親しまれるもの ではありません。

なんらかの形で、絵本を手にする機会のある人・本当に、好き と思っている人が親しんでいるものなので、それだけみなさん真剣に、絵本に対する考えや思い入れがあります。 私はその様々な考えに対して、違うと思うことは全くありません。それぞれの考えで存在している絵本でいい と思います。

そこが、大前提である という所をわかっていただきながら

今は、こういうものとして捉えている ということを挙げたいと思います。(作り手であるというところの視点寄りです)


◼️絵と文が互いに補い合って成り立つもの

絵本は進化しており、昔は沢山、それが当たり前のようだった「言葉に対して、絵が存在するような挿絵的な絵の表現は」現在は好ましくありません。絵と文が互いに違うことやりながら、絡んでいく世界が、今の絵本で望まれます。

◼️扱える内容(ストーリー)に制約はない

絵本は、大人が都合よく操作して与えるものではありません。現代は、子どもであっても、インターネットで様々な情報を得ることができます。それだけ、子どもの考え、悩みなども多様化しています。絵本も、今の子ども(だけでは決してありませんが)に寄り添うもので、この多様化の時代に扱える絵本の内容に、制約はない、と言えるのではないでしょうか。もちろん、大前提に、子ども(人間)に対する温かな気持ちがあってこそ ですが。

◼️1人で楽しむストーリーでもいい

絵本の機能は沢山あり、その一つに「読み聞かせによるコミュニケーションを担うもの」としての絵本の形があります。

私が作る絵本は、あまりここが成り立たないものになっています。今はっきり何が要因なのかとは言葉にできないのですが、もしかすると一番最初に挙げた「絵と文が互いに補い合って成り立つもの」を追求すると、このコミュニケーション機能が失われやすいかもしれませんし、2番目の、扱う内容のことでも、そうなる可能性があるかもしれません。

また、幼い頃絵本を楽しんだ経験が少ないので、そのこともある思います。

 

でも一般的に絵本というと、読み聞かせするものとイメージされることも多く、そういう絵本を作らなければいけないのかと葛藤したこともありましたが、水曜えほん塾では、「そんなことはない、絵本は個人で楽しむものであっても構わない。」と言われ、その言葉に支えられ、今、囚われなく絵本を作ることができています。

 

まだ挙げようと思えば挙げていけるかと思いますが、ひとまずこの3つの考えが私の絵本づくりの根底を支えてくれています。


参考文献

今回の参考文献は、前回と比べると一気に難易度があがってしまうかもしれませんが、私が通ったトムズボックスワークショップの土井さんと一緒に、あとさき塾という絵本作家育成のワークショップを共同主宰されている編集・装丁家の小野明さんの本です。

この本では、絵本作家だけでなく、料理家や装丁家、哲学者など様々な分野の絵本に関わりのある人の話が載っており、いろんな観点から絵本を考えることができます。

 

*最後までご覧いただきありがとうございました*